迷える社会人を導くキャリア・カウンセラー

01/28/2016

ひと昔前であれば、多くの人が思い描く理想の人生設計は単純明快でした。
それは、有名大学を卒業して、大企業に入り、そして定年まで勤め上げて悠々自適の老後を送るというものです。
しかし、終身雇用制が崩壊した現代、この理想は形骸化しています。
大企業に入れば定年まで安泰というわけでもなく、特定の年数働けば、それなりのポストに就けるというわけでもなくなってしまったのです。

そのため最近では、40歳を越えた働き盛りの人たちが、やりがいを見失うケースが増えてきました。
そんな時代に、注目され始めたのがキャリアデザインという概念です。
これはかつてのように、社会の最大公約数的な価値に頼ることなく、自分の人生の中での仕事の価値を自分なりに見出していくことです。
そして、そのことを手助けする職業としてキャリア・カウンセラーがあります。
彼らは一見、失業者に仕事を紹介するだけの役職に見られがちですが、時には企業内で勤務し、悩める従業員たちのアドバイザーとなり、悩みを解決する手助けをします。

ここで大切なのは、キャリア・カウンセラーの仕事は単に、解決のための具体的な方策を提示することだけではないということです。
それよりも、悩める者を自己と向き合わせ、自身の中にある価値観を再発見させて自ら進むべき道を選択できるよう導くことが重要となります。
価値観が混沌とした現代社会だからこそ、そうした導き手の必要性が高まっているのです。

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